(9)-「顎関節症」
 口が開きにくい、物を噛む時に痛みを感じる、顎の
関節付近で音がする。これらの症状はいわゆる顎関節
症の3大兆候といわれています。またこれらの症状に
付随して頭痛、耳鳴り、めまい、肩凝り等の症状を呈
することもあります。このように顎関節症は症状が複
雑なことが他の疾患と違う大きな特徴です。
 臨床的には、一般に慢性的な経過と症状の軽減、憎
悪を繰り返します。発生年齢は10代から多くなり、
20〜30代と40〜別代にピークが見られ、一般に女性の
方が多いようです。病因は一つではなく、種々の原因
が複雑に関連して症状を引き起こしています。
 病因の代表的なものとして、咬み合わせの異常(不
適合な補綴物やむし歯の存在による偏った咬合・偏咀
嚼)、ストレスと関与するといわれる歯軋り、くいし
ばりによるもの、顎関節の構造自体の異常によるもの
等があげられます。
 診査としては、全身的な既往歴(リュウマチや他の
関節症状の有無)や症状の経過、生活の様子、咀嚼筋
方の触診や顎の運動機能や咬み合わせの診査、レント
ゲン検査、場合により筋電図検査等が行われます。
 治療法としては、保存的療法と外科的療法に分けら
れます。ほとんどの症例は保存的療法で改善します。
咬み合わせの異常に対しては、咬み合わせの調整、適
切な補綴物装着やむし歯の治療、薬物療法、理学療法、
スプリント療法等が行われ、精神的なものには精神療
法、生活指導等が必要な場合があります。外科的療法
としては、注射療法や観血的療法があります。顎関節
症の予防は、日ごろからの咬合についての定期的な診
査が重要です。気になる症状があれば、歯科医院でご
相談ください。